2017年2月の現状報告

サパリンゴ小学校にとって4回目のKCPE(全国統一試験)が2016年11月に行われました。
今回は過去最多の22名が受験。

毎年は暮れも押し迫ったころに結果発表でしたが、今回は点数水増しなどの不正が行われないようにするためすぐに結果が公表されました。例年はお金持ちの学校、有力者の子供などに不正に水増しがされていたということです。
ケニア人は今年は正しい結果に近いものが発表された、と評価しているようです。

が、サパリンゴ小学校の結果は相変わらずの結果です。
今回から支援対象得点を300点以上としましたが、該当者無しです。
サパリンゴの最高得点は282点でした。
厳しいようですが、このくらいの得点で行ける高校へ通っても、将来は全く明るくありませんしレベルの低い高校では、途中でドロップアウトすることも有り得ます。
残念ですが、子どもたちにはやる気を出してほしいし、それには先生たちがもう少し真剣になって欲しいところ。
遊んでいても給料が出る政府派遣の先生たちは、本当にどうしようもありません。

そして、過去に支援を受けて高校に通っている子供たちの中で良い成績をキープしている子供にも奨励金を出したいのですが成績表が出たのは一人のみ。
その子供は、総合評価で普通以上のCをキープしていたので、この一人に対して10000シリング(約11000円)を出すことにしました。
彼は第一期卒業生で、今年KCSE(大学進学のための全国統一試験)を受けます。

また、家が遠すぎて家からは学校に通えず、学校近くの知人宅にホームステイしながら学校に通っていた子供たちのために現在寮が作られています。
これは近くにある観光客向けのロッジの会社の基金で作られているものです。
ホームステイでは、受け入れ先の家庭の負担になるものが多かったのですが保護者達からの要望もあり、間もなく寮が完成します。
田舎の場合、小学校でも寮生の学校は少なくありませんでした。
これが良い結果になると良いのですが、時代は大きく変化してきています。

地域の子ども達の未来が明るいものになることを願ってやみません。

by 永松真紀